「王子様は言いました。あの魔女を解放しなさい。彼女は広い世界を知り、幸せに暮らすべき女性だ…」
 メインストリートの中心の広場には、大きな舞台が設置されていた。今その舞台では、演劇が行われている。バル、スウ、メミカの3人は、ベンチに座りその演劇を見ていた。
 バルはこの話を、別の国にて本で読んだことがある。森の塔に閉じこめられた、美麗な魔女を嫁に迎える、さる国の王子の話だ。魔女は森の呪いにかかっており、森から出ては生きていけない。王子は彼女を解放するため、森の奥へと魔物を倒しに行くという筋書きで、最後には2人は結ばれて幸せになる。劇団は村の外から来ている一団のようで、ヒューマンや鳥羽人など多くの人種からなっていた。
「それに対して、魔物は大きく息を吐きながら、言いました。お前のような小さな人間に、指図などされたくない。あの魔女を渡してなるものか」
 舞台の下から、人2人がかりの大きな張りぼてが上ってきた。醜悪な四足獣の姿をした魔物だ。獅子に似たその姿は、森を治める主という言葉にふさわしい。その規模の大きな劇に、バルは息を飲んだ。
「ふわぁ…」
 スウが寝ぼけたような声を出した。彼女はすっかり劇に見入っているようだ。この分ではメミカもそうだろうと、メミカの席の方を向くバル。そこには、メミカの姿はなかった。
「あれ?」
 メミカは劇半ばで席を立ってしまったのだろうか。彼女を探しに行こうとして、バルはスウのことが気になった。さっきはぐれてしまったばかりなのに、また自分からこの子とはぐれるようなことをしていいのだろうかと。だが、今スウは劇に夢中だし、当分はここに座っているだろう。
「スウちゃん、ちょっと俺、外に出てくる」
「うん…」
 聞いているのかいないのか、バルの言葉に頷くスウ。バルは席を立ち、そっと野外劇場の外に出た。人の行き交う通り、端にある丸い岩に、メミカが巻き付く形で座っていた。
「劇はいいの?」
 冴えない顔のメミカに、バルが近づいて声をかけた。
「うん。なんだか、劇を楽しんでる気分じゃなくて」
 一瞬笑ったメミカだったが、すぐに元の表情に戻る。
「師匠が昔何をしていたのか、今なぜこの村にいるのか、私は何も知らなかった。ほら、師匠はラミアだからさ、この村で生まれて普通に育って魔法使いになったんだと思ってたの。この村は魔法使いの需要もあるしね」
 ひゅう、と風が吹いた。村の入り口から入り、洞窟内を吹き抜け、また入り口から外へ出ていくのだろう。それとも、どこか他のところから、風が入ってくるのだろうか。
「私は親がいなくてね。父も母も、物心ついたころにはいなかった。そんな私を育ててくれたのが師匠なの。18年間、師匠を親代わりにあの家で暮らして。傷のこととか、昔は何をしてたとか、私の親の話とか、全然話してくれなかったけど、それでも別に良かった。師匠は師匠だから」
 ふぅ、と息をつくメミカ。彼女は焦っているのだ。自分の知らない自分の親。その姿を目の当たりにして。知らない男と、口争いをする師匠を見て。
「村長さんのところに、さっきの男が現れてるって話を、スウが言ってたよね。目的はなんだろう」
「わからない…でも、師匠を苦しめるようとしているのは確かよ」
「うん。気を付けないと、何かが…」
 バルは言葉を切った。食べ物を焼く煙に混ざって、何か他の臭いが流れてくる。例えるならば、薫製を作るときに燻す煙のような、乾いた木片を燃やすような臭いだ。広場にいた人々が、メインストリートの端の方を見ている。何の気なしに、バルは建物の影から身を乗り出し、みんなが見ている方を見た。
「あ…!」
 バルは言葉を失った。村長の家に火がついている。木で出来た立派な屋敷を、炎が包み込んでいる。
「大変!」
 バルとメミカは村長屋敷の方へ駆けだした。村長屋敷の前では、多くの人が集まり、火を消そうと水をかけたり、大きな声を出したりしていた。屋敷の扉は開いており、周りの話を聞くに、既に何人かが中に入っている様子だ。中に生存者がいないかどうかを確認しているのだろう。
「ひどいな…今日は祭りの日だってのに」
 バルの隣にいた、ヒューマンの男が呟いた。と、開いたドアから、1人の女性ラミアが這い出した。体中火傷だらけで、切り傷もついている。
「ダメだ、魔物が中にいる!すぐにでも討伐隊を編成しないと!村長と娘さんが中に…」
 バキバキバキ!
 剣呑な音が響いた。屋根についていた、木の飾り彫像のついた柱が火炎に包まれ、折れて倒れて来たのだ。柱はまっすぐに野次馬の方へ、バルの方へ倒れて来た。
「うわー!」
 避けるという発想を失ったバルが、顔を守ろうと手を顔の前に出した。
 ドズズウウウン!
 柱はバルの頬少しのところをかすめた。バルは熱による火傷を覚悟した。きっと、頬と服に火が着き…。
「あれ?」
 バルは頬を撫でた。火がついていない。ポケットの中で何かが光っている。それを取りだし、まじまじと見つめるバル。それはカルバの遺跡で見つけた、青い指輪だった。
「…ああ!」
 バルの頭に電気が走り、全てを理解した。この指輪は、大きな魔力を持っている。カルバという、水の力を持った星神の遺跡にあった品だ。きっと、この指輪が炎から自分を守ってくれるのだ。試しに、指輪をはめて火に触ろうとするバル。熱くはあるが、人が耐えられる温度だ。手が焦げることはない。
「くそっ、どうにかならないのかよぉ!家が倒れちまう!」
「このままじゃ、村長は…」
 周りの野次馬が叫ぶ。今この場で、迅速に行動できるのは、バルだけだ。バルは、水場から運ばれてきた桶を手に取り、念のために体にふりかけた。
「バル君!」
 何をするつもりか理解したメミカが、悲痛な声で叫ぶ。
「行かないといけないんだ。なんだかわかんないけど、この指輪をしてたら炎が熱くない。きっと俺、今行けるはずなんだ」
「ゆ、指輪?魔法の品?」
「うん。カルバゆかりのね」
 指輪をちらつかせるバル。カルバという名前に、メミカが目を丸くした。屋敷へと近づくバル。吹きつける熱風も、今のバルにはまるで春のそよ風程度の温度だ。意に介さない。
 ばしゃあ!
 水音に振り向くと、メミカが水を頭からかぶっているところだった。いつの間に来たのか、スウもいる。
「バル君だけに任せられないよ。優秀な魔法使いを連れていって?」
「スウも行くよ!キュリクちゃんを助けるんだよ!」
 2人がバルの元へ駆け寄った。バルとしても、中に魔物がいるのに、1人では心細い。だが、指輪は3つはない。ここは諦めてもらうしか…。
「あれ、熱くない…」
「本当だ…すごい、バル君!指輪の力が私たちにも!」
 炎の風を受けても、スウもメミカも熱がるそぶりを見せない。バルは、指輪の力に有効範囲があることを理解した。この2人は今その有効範囲の中にいるのだろう。
「行こうよ」
 バルの手を、メミカがぎゅっと握った。半爬虫類とは思えない、それは暖かな、力強い手だった。
「じゃあ頼んだ、パーティーを組もう!2人とも俺から離れないで!」
 バルは剣を抜き、中に入った。後ろで、野次馬が一斉に「ああ!」という声を出したのが聞こえた。
「コロス、コロス」
「モエロ、モエロ」
 人の形をした炎の塊が2つ、廊下をうろついている。片言の人語を話す彼らは、そこらの遺跡にいる魔物より高度な者達だ。魔物の形としては、ランドスケープ王国の地下迷宮にいたマネキンとそっくりの、人型をしている。違うのは、身にまとう炎だけだ。
「この家を開放して出ていけ!さもないとひどいぞ!」
 言葉をしゃべる相手だ。もしかしたら会話が出来るやも知れない。バルは剣の切っ先を向け、相手に向かって叫んだ。
「テキ?テキ?」
「コロス!コロス!」
 2体の魔物は腕を振りかぶり、バルに向かって殴りかかってきた。バルが小さく舌打ちをする。あの熱に、剣を打ち込み、剣は無事でいるだろうか。
「えーい!」
 ドグシャァ!
 向かってくる魔物に、水で出来た刃が襲いかかった。2体とも、刃をまともに腹に受け、後ろへよろめく。水が当たったところが、黒くなり、火が消えかけている。水は熱で蒸発し、水蒸気が発生した。
「ん!」
 パキ、パキ、パキ、パキ…
 今度は、急激に大気が凍り始めた。普段聞き慣れない、空気の凍る音が、バルの耳に入ってきた。水蒸気は氷の刃となり、敵を貫く。血こそ出ないものの、火はすっかり消えた。魔物は生命を失ったようで、折り重なるように倒れ、霧散して消えた。
「すごいね…」
 バルが剣を持ったまま振り返る。
「スウちゃんが水を出してくれたから、上手く行ったみたい。私、水は出せないの」
 メミカが髪を後ろに払いのける。踊り子の服装をした彼女は、本当に踊り子に見えるから不思議だ。炎に照らされた艶めかしい体に、バルはどきりとした。
「スウね、必死に勉強したのよ」
 にこにこしているスウ。以前彼女は、魔法で炎を出したことがある。水と炎を操れるとなると、将来は立派な魔法使いになれるだろう。わざわざ井戸に水を取りに行かなくても、わざわざ店に炭を買いに行かなくても、お茶を淹れることが出来る。
「きゃああ!」
 奥で絹を裂くような悲鳴が響いた。
「キュリクちゃん!」
 スウが床を蹴った。彼女だけ先に行かせると炎に包まれて燃え尽きてしまう。バルとメミカは、その後を追った。
「う、う…」
「パパ!しっかりして!死なないで!死なないでよ!」
 廊下を曲がった向こう側。床に倒れた、中年の男性ラミアを、1人のラミア少女が揺さぶっている。どちらも髪が緑で、少女は緑の髪をツインテールにしている。スウから聞いた話だと、この少女が村長の娘キュリクだ。ということは、倒れているのが村長なのだろう。
「あ!」
 廊下の突き当たりに、部屋の戸が開いている。応接室か居間かわからないが、ソファーが燃え、多くの魔物がキュリクと村長に向かって歩を進めていた。
「いいああああああ!」
 剣を振りかぶり、バルは走った。倒れている村長を飛び越え、部屋に入る。バル、スウ、メミカの3人は、魔物と2人の間に立ち、2人をかばった。
「あ、あなたはスウ…?」
 泣きはらした目で、キュリクがスウを見た。
「行って!逃げて!」
 スウはキュリクに背を向けたまま叫んだ。バルは正直、スウのことで驚いていた。前回彼女と会ったのは、ランドスケープの地下迷宮だ。そこでスウは、恐怖のあまり泣いていたような記憶がある。今のスウは、そのときとは似ても似つかない。
「あ、ありがとう…」
 キュリクは村長の脇の下に入り、ずるずると外へ向かいだした。生身で熱が心配だが、ここにいるよりは火傷をしてでも外に出た方が安全だ。
「怖くないかい?」
 剣を握りなおし、バルはスウに聞く。
「こ、怖いよ!さっきは、キュリクが心配だったから…」
 スウが叫んだ。バルはぽんぽんと頭を撫でた。スウの体はかたかたと震え、目には涙が溜まっている。怖いのを、必死に我慢しているのだ。
「大丈夫、俺がついてる!」
 小さく息を吐き、バルが剣を構えなおした。向かってくる魔物の数は6つ。さっきと同じような、炎をまとった人型だ。
「コロセ!コロセ!」
 先頭にいた人型が、バルに向かって突進してきた。いくらカルバの指輪を持っているからと言って、火だるまに抱きつかれて無事でいる保証はない。バルは剣を突きだし、人型に突き刺した。
「グアアアア!」
 人型が叫ぶ。あまり高い温度ではないようで、バトルソードに損傷はない。
「くらええ!」
 ズガッ!ズガッ!
 バルは剣を引き抜いて、何度も何度も相手を斬りつけた。腕にかかる負荷が、剣の重さを如実に表している。だが、弱音など吐いていられない。
「うっ!?」
 手のひらに、熱がじんじんと伝わってきた。鋼で出来た剣だ、敵の体にまとう熱が剣に来たのだろう。このまま敵を打ち続ければ、バルの手が危ない。
「お兄ちゃん!」
 スウの叫び声が聞こえる。スウが両手を前にかざしている。本能的に危険を感じたバルは、後ろに転がって下がった。
 どざざざざざざざ!
 スウの両手の平から、まるで滝のような勢いで水が噴き出した。スウの体の周りを、紫色の霧が漂っている。その霧は、スウの手に吸われ、水と化してあふれ出していた。
「ギャアアアア!」
「キエル!キエル!」
 水から逃げるように、人型が後ろに下がった。水は床に当たり、あちこちに飛散した。
「はぁ、はぁ、はぁ…!」
 苦しそうに息をするスウ。魔法は肉体と精神にかなりの負担をかける。スウの幼い体は、もう限界なのだ。
「スウちゃん、私の力を!」
 スウに後ろから抱きつくメミカ。紫の霧の量が増した。スウは水を出しながら、手を天井に向けた。水はまるで意志を持つかのようにほとばしり、天井についた火を消していく。
 バキッ!
 水流で天井にぽっかりと穴が開いた。その穴に、水が吸い込まれるように入っていく。
「ギャアアアア!」
 2階にいた人型にヒットしたようだ。人型の悲鳴が聞こえた。この調子で行けば、全ての人型を倒せるかも知れない。そう思った矢先だった。
「もう、限界…」
「スウもだめ…」
 スウが膝を付き、メミカが倒れ込んだ。魔力を最後の最後まで使い果たしたのだろう。紫色の霧は、タバコの煙のように、すうっと空気に溶けて消えていった。
「イマダ!イマダ!」
 人型が2体、ダッシュしてきた。バルはスウとメミカの前に回り込み、剣を横に薙ぐように振り回した。
「ギャア!」
 剣は1体の胸を切り裂き、もう1体にクリティカルヒットした。吹っ飛ばされた人型は壁にぶつかり、全身の炎を消して、霧散した。まるで、ロウソクの炎が消えるときのように、ぼっという音が鳴る。
「魔力が、魔力が必要なの…」
 メミカがふらっと立ち上がる。スウはぐったりして、生きているのか死んでいるのかすらわからない。彼女の身体にかかった負担は、思ったより大きかったようだ。
『このままじゃじり貧だ…何か、何か…』
 剣を構え、バルが相手を睨み付ける。と、バルの目が窓の外へと注がれた。村長屋敷の外では、村人による消火活動が続けられている。その窓の、すぐ外にある見覚えのある木…。
「あれだ!」
 剣を振りかぶり、バルが突進した。あそこに生えている木は、昼間ライアから聞いた木…雨桂樹という、強力な魔力を秘めた木だ。あの木の枝を折れば、多くの魔力が空中に放たれるはずだ。幸い、窓からそれほど距離もなく、窓を割ればすぐ枝に手が届くだろう。
「ニガサナイ!」
 バルが逃げると勘違いした人型が、バルの前に立ちはだかった。バルはその胸に向かって、剣を突き立てた。突進の威力と、剣の重さが、敵にダイレクトに伝わる。生物ならば、心臓に剣を突き立てられ、生きていることは不可能だ。だが、人型はにやっと笑った。
「キカナイ!キカナイ!」
 げしぃ!
「ぐっはぁ…!」
 人型はバルの腹を蹴り飛ばした。剣がずるりと抜ける。抜けた後に空いた穴は、黒く火が消えているものの、それほど大きなダメージにはなっていないようだ。
「そいつらは体表面の炎が命なの!突きじゃなくて斬りじゃないと!」
 後ろからメミカが叫んでいる。蹴られた腹を手で触るバル。革の鎧に、焦げ跡がついている。直に触られては、熱が防げないらしい。
「後少しなのに…後…少し…!」
 バルは悔しさのあまり、歯をぎりぎりと噛みしめた。と…。
「苦戦しているようだねえ」
 パリーン!
 窓が割れ、聞き覚えのある声が部屋の中に聞こえてきた。
「君は…なんでここに…!」
 バルが声を失う。白い全身スーツ、まっすぐに立つ黄緑色の髪の毛。それは、カルバの遺跡で出会った妖精、バスァレだった。人型達の顔が、バスァレの方を向く。
「なに、気まぐれさ。村に来てみたら、家が燃えていたものでね。見物に来たんだ。だがここからは気まぐれじゃない。僕の使命は、人を助けることだからねえ」
「何をしにきたんだ!早く外に!これ以上他人を守ってなんて戦えない!」
「そんなに怖い顔をするなよ。僕には敵愾心なんかないし、守ってもらう気もない。でもまあ、こういうのも気分がいいし、言ってみるとしようか。「旅人君、助けに来たよ」、ほら、受け取りな」
 ばきぃ!
 雨桂樹の太い枝を、バスァレが折った。瞬間、紫色の霧がぶわっと断面から吹き上がった。その霧は、まるで意志を持っているかのように集まり、スウの身体に吸い込まれていく。
「ん…!」
 スウがかっと目を開く。そして手を前に掲げた。両手の平の間に、水球が発生した。水はどんどん湧き出し、水球は大きくなっていく。
「ナンダ?ナンダ?」
 人型が怯えた声を出し、下がり始めた。その隙を逃さず、バルは剣を拾い、スウをかばう位置に立った。
「ううううううああああああああああああ!」
 スウが叫ぶ。水球は一瞬小さくなり、そして…。
 どざざざざざざざざざざ!
 急激な水流となり、辺りに吹き出した。水流1つ1つが、炎めがけて飛んでいく。廊下を曲がり、扉を突き破り、階段を昇り天井を穿ち、水鉄砲のように飛んでいく。
「ギャアアアアアアア!」
 人型に水がかかり、水蒸気が吹き出す。人型が消えていく。そして、次の瞬間。
「むぐぅ!」
 ゴブォ!
 建物の中は水で満たされた。窓から、灰になった家財と水が一緒に噴き出している。いきなり水中に放り出され、バルは息が出来ず、じたばたともがいた。
「ぶくぶくぶくぶく!」
 声が聞こえる。何を言っているかわからない。急に、バルは首に負荷を感じた。バルの首に下げてある、ドッグタグの鎖を掴み、メミカが窓に向かって急速に泳ぎ始めた。右手にはバル、左手にはスウを抱き、必死に泳ぐメミカ。数瞬の後。
「ぶくぁ!」
「ふはあ!はあ!はあ!」
「きゅううう!」
 3人は水流に押し流され、外へと流れ出していた。


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