私はある程度酔った状態でパソコン作業を行うと、作業効率がクロックアップします。実際はクロックアップしているというよりは、正常時にあちこちに散る集中力が酔時には作業にしか向かなくなるからという状態のようです。正常時は、30分ノベル書いたら、10分ネットして、作業用BGM探して、流して、また作業してなんていうことをしていますが、酔った状態では最初に作業用BGMを入れたら、後はずっと作業に没頭するようになります。
 ただ、酔いすぎると思考がとっちらかってしまうという状態にもなります。記憶が飛ぶようなことはないのですが、寝て起きてから正常な思考が出来るようになったとき「なんであのとき○○で爆笑して、××で感動するほど泣いたんだろう…」とか、考えてこんでしまいます。メッセンジャーで友人などと話していたログを残していることがたまにあるのですが、そのときの話の流れも、意味不明であったりすることが多いです。「なぜここで、全く関係のない話題をいきなり振ったんだろう」とか。確かに飲酒時には相関性があると思っていた話題が、はっきりした頭では全く関係の無いものに見えて仕方なくなるのです。
 この、思考がとっちらかるという状態は、創作物にも少なからず影響を与えます。例えば、酔った状態で書いていたノベルを後で見直してみると、真面目な頭では全く思いもつかないようなダイナミックかつ突飛な設定や展開になっていることがよくあります。物によっては使えるし面白いとも思えるんですが、たまにどうしようもなく意味不明な電波文になっていることがあり、そのときの自分の思考をトレースするのが難しいです。
 つい先日も飲酒してアニマリック・シヴィライゼーションの続きを書いていたんですが、何故か数行に1度、文脈と関係なく「是非ともご覧下さい。」という言葉を入れておりました。確かに入れた記憶もあるし、これはみんな爆笑する文章になったと考えた記憶もあるんです。ですがしらふになってから読んでみても、一体それの何が面白かったのか、毛筋ほども理解出来ません。というか、シリアスな冒険物に意味不明なギャグを入れてどうしろと言うのでしょう。我ながらKitty - Guyじみてます。ワシの夢もこれで終わりか、とピストル自殺したのを見てガッツポーズ取るレベルです。
 お酒を飲み始めたころは、馬鹿みたいに飲んで胃を痛めるようなこともしていましたが、今はだいぶ飲み方というのもわかってきたように思われます。昔は、酒を飲めるようになったら一緒に飲みたいと思える友人などもいたのですが、今はいなくなってしまいました。今はノベルを書く友人や仲間がいない状態で、少々寂しいです。そういう人と酒飲みながら、色々考えてることとか吐き出すような場を作りたい。そのためにも、まずは自分のノベルの質を上げて、仲間を作れるようになりたいと思います。そしてそのとき、とっちらかった思考で相手に迷惑をかけんようにしようと。そう思います。

 (記載日:2011/5/22)


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