最近、友人の影響で、コーヒーをよく飲みます。以前は、コーヒーの苦さが苦手で、飲めない人種だったんですが、彼が高級な豆で淹れたコーヒーを振る舞ってくれたときから、ただの苦い飲み物という考えがなくなりました。美味いコーヒーは確かに美味い。それだけに、いい物が高い値段で売られているのも当たり前の様子です。ネスレの業務用ココアで安い美味いと言っていた私にとって、これはかなり衝撃でした。
 ただまあ、高級食材も然るべき調理法で料理しなければ不味くなるように、コーヒー豆もちゃんとした淹れ方や飲み方をしなければ不味くなっていくようです。友人はコーヒーメーカーを使用してコーヒーを淹れていたんですが、豆の分量なども付属のさじでしっかり計って入れていました。それと、時間経過のコーヒーが酸っぱくなるということも教えてもらいまして、淹れたてと比べてみますと、なるほど味が違います。ちゃんと分量を守って、砂糖などを入れたコーヒーならば、インスタントの物であっても確かに美味しい。今まで、対して美味く飲もうともせず諦めていたコーヒーを、見直した瞬間でした。
 それ以来、私の飲む嗜好品といえば、以前にテキストで書いていたココアや緑茶以外に、コーヒーも入ってきました。まだ豆の違いや美味さの違いというものに敏感になれるほどではないんですが、美味しくいただいています。嫌いと思っていたものも、手法いかんでは食べられるのだということがわかり、嬉しい限りです。

 ですが、私はらっきょうだけはどうも苦手です。甘さといい、歯ごたえといい、私個人としては食べられるものではありません。同じ理由で、生のタマネギなども苦手なんです。タマネギはまだ調理すれば食べられるレベルではありますが、らっきょうだけはどうやっても無理に飲み込む以外の食べ方は出来ません。例えそれが、高級ななんとかかんとかのらっきょうだと言われたとしても、たぶんだめだと思います。
 人間、得手不得手はあるものですが、食べ物に関してはそれが露骨に出てきますね。あるきっかけで友人知人の関係が広くなったとき、炭酸飲料が飲めない人種はそれなりに多いことや、甘い菓子類全般が壊滅的にだめな人間がいることを知りました。聞いた話では、食事という行為自体が苦手で、サプリメントばかり摂っている人もいるそうです。私もらっきょうとキムチだけは食べられない人間ですが、やはり好き嫌いというのは理屈ではないのでしょうね。
 食べ物というのは、人間が食べるように工夫して加工したものなんですから、アレルギーなどの体質などではない限り食べることが出来るはずです。そういう意味で考えると、今まで嫌いだと避けていたものも、もしかしたら趣向の変化などで食べられるようになっているのかも。少しずつ、いろいろなものにチャレンジしていこうかと思います。

 (記載日:2008/10/22)


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