ポーズを取らせることの難しさ。この一言、たぶん絵を描いておられる方ならば、痛いほどに理解できる言葉だと思います。私がこれに気付いたのは最近でした。絵の練習をしているのは以前描きましたが、模写ではなくてオリジナルでポーズを取らせてみようと思うと、一体どんなポーズを取らせればいいのかさっぱりわからないんですよね。もちろん、思い浮かべたからといって描けるほど技術が高いわけでもないんですが、せめて目標が欲しいわけです。描いてるときに「こんなポーズ取ってほしい!」っていう程度でいいんです。
私は製図は少々やっていた経験があるんで、製図の関係ならば少しは思い浮かべることは出来ます。だからこそなんですけど、無機質な物を描くより、有機物を描く方がよっぽど難しいです。しかも、ぐねぐね動いて、それが抽象的な目的しか持たないとなると、正直どうしていいのかさっぱりです。
例えばロボットならば、物を握るという動作をするとき、関節を適切な位置に配置すればそれなりに見れたものにはなるんです。ところが人間となると、物を掴む動作も様々です。指で摘むのか、手で掴むのか、乗せるのか、下ろすのか。目的のある動作ですらそうですから、感性が重要になる動作…例えば、愛くるしいポーズを取るとか、本当に楽しそうに全身で笑うとか、そんな動作になったら、思い浮かべることも難しいです。まあ、文章ならば、「手をグーにして、顔の前で振りながら、片足をあげてみせた」なんて書かなくても、「猫が前足を振るような、愛くるしい動作をしてみせた」という一文で済んでしまいますから。
要するにこれは、突き詰めていけば人間の行動学の分野になるんでしょうね。経験的に、自分がどういう動作をすれば、どんな風に見られるかというのを、一般の方は認知しているんでしょう。私はどうもそれが薄いようで、上手くは出来ない。むしろ、自分にあまり関係のない動作を思い浮かべようとするから、難しいのかも知れません。成人した野郎に、愛くるしい動作なんて必要ないですから。歩行者天国なんかで、ポーズを取ってにやーんなんて言った日には、警察行きです。テロですね。ええ。
絵を描くこと以外に、このスキルが必要になることがあることにも気付きました。アクションフィギュアにポーズを取らせることです。絵の参考になると思っていたんですが、ポージングのカタログがあるわけでもないですし、かっこいいポーズを取らせるだけで一苦労です。既存のポーズならばある程度の真似は出来るんですが…もう、ギニュー特戦隊の真似でもさせて遊ぶぐらいしか出来ないですね。
最近は、ポーズマニアックス(※1)なんていうサイトも出来ているんで、そこのサイトの真似をさせて遊んでおりますが、あれはカメラワークも合わさって、ようやく1つの絵になっているようです。写真も撮りたいですが、手元にあるのは、なんだかおかしな色でしか撮れない携帯のカメラだけ。本当にこちらに進むとなると、発色の良いデジカメでも欲しいところです。
といったところなんですが、絵を描いたりフィギュアをいじったりする前に、やることが結構溜まってしまっております。
まだ当分、更新が空くことになりますが、当サイトが通常営業になるまで、もうしばらくお待ちくださいませ。
(記載日:2008/8/30)
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