ロールプレイングゲームなどをしていると、かなりの確率で「ダンジョン」と呼ばれる場所が存在しています。ダンジョン、スペルはdungeonなのですが、この言葉の大まかな意味を調べてみれば「地下牢、土牢、お仕置き部屋」とありました。迷宮だとか、未開拓の地というイメージの言葉ではないようですが、今の日本では、ダンジョンと言えば探索する迷宮というイメージがあります。
 私も男ですから、幼きころより「ダンジョン探索してぇよな!」などと思っていました。やはり、見たことのない、少々不気味なものを見てみたいという好奇心が大きいのでしょう。案外、こういう「冒険心」というものはみんな持っているもののようで、友人が「俺も廃墟に住みたいみたいな願望はあるよ」とその胸の内を語ってくれました。
 思えば、今の日本、山を行けばかなりの確率で廃墟に出くわします。山や川、海などがゲームで言う「フィールド」だとしたら、そのような廃墟が「ダンジョン」になるのでしょう。知らない街に行って探検するだけでも楽しい、という場合もありますけど、やはり人気のない場所に探訪に行きたいという気持ちもあるわけです。そう言った意味では、廃墟というのはお誂え向きのダンジョンなんでしょうね。
 あんまり廃墟のことを調べていると、引き込まれそうで怖くなります。今から2ヶ月ほど前に、夢に廃墟が出たことがありました。内容を以下に書きましょうか。

 インターネットでチャットをしていたところ、相手の女性が「○○県(覚えていないが、実在しない県だったはず)の廃小学校で会いませんか?」と言う。聞けば、その女性は今、その小学校の近くにいるという。自分はすぐに行こうと思うが、なぜかとても恐怖を感じ、手近な武器を持って小学校へ。大体20分ほど自動車を走らせ、小学校に着く。移動中は夜だったのに、なぜか急速に夜が明け、昼間の明るさに。緑を基調とした小学校の内装が、どこか幻想的な雰囲気をもたらす。何かに食い殺される、という強迫観念と興奮が入り混ざったまま中を進むと、1階のだいぶ広い教室(食堂?)で、一人の女性が「待っていました」とこちらを向く。着ているのはメイド服のようなエプロンドレスだが、日本人の顔つきをしている。その女性は何もしていないのに、自分を殺そうとしているように感じる。恐怖の元を知って、適当なことを言って逃げ出そうとするが、なぜか体が動かずに逃げ出せなくなっていた。

 といった内容だと記憶しています。女性のことも知らないし、その小学校なんて言うのも全然知らない場所。しかし、行き方だけは覚えている。以前、夢の中でスーパーマーケットを見たとき、行き方に習ってそのまま行くと実際にスーパーがあったことがありましたが、さすがに怖くてその小学校には行けません。死ぬ覚悟が出来ているか、一緒に行く友人がいるかでないと、私は行動するつもりはないです。

 ダンジョンといった話の趣旨から少しずれますが、廃墟の中でも有名な「九龍砦」を題材にしたゲームがあります。その名も、「クーロンズゲート」。邪気、中華風ホラー、ダンジョン、廃墟、胡同、風水などといった言葉に反応する方には是非お勧めのゲームです。ストーリーや内容を一口で言うのは難しいので、詳しい内容ははしょりますが、日本製のホラーゲームとしては屈指の名作だと思っております。歪んだダンジョンを探索したい方。是非とも、手にとってみてください。

 (記載日:2008/4/14)


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